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Atsushi kawaguchi, Ph.D.
筑波大学医学医療系感染生物学部門
Our Techniques
川口研究室では、分子レベルから臓器・個体レベルまで、階層を超えた統合的アプローチで感染症研究を推進しています。最先端の光学顕微鏡を用いた細胞生物学的解析や、BSL3施設での高病原性株を使用した研究、遺伝子改変技術を用いた感染動物モデルの構築、さらには筑波大学附属病院と連携した患者検体を用いた解析など、多角的な手法を駆使した感染症研究に取り組んでいます。

GTP Project
感染ストレスによって誘導、もしくは機能制御されるGタンパク質群(MxAやGBP1、Drp1など)は、GTPに対してのKa値は10~100 μMであり、一般的なGタンパク質(10~100 nM)と比べて非常に弱い結合親和性です。また、多くの感染関連Gタンパク質はGTPでのみ活性化されますが、ATPに対しても結合親和性をもち、ATPとの競合環境においてGTPを利用します。これは、感染関連Gタンパク質の活性が「発現量」だけでなく、局所的なGTP濃度の変化によってファインチューニングされており、過剰炎症や自己障害のリスクを最小限に抑える合理的な制御機構である可能性を示唆します。これまでに、我々の研究グループではインフルエンザウイルス感染に対する生体防御応答において、インターフェロン誘導性ダイナミン様GTPaseであるMxAが、病原体センサーとしてGTP依存的に機能することを発見しています(Science Immunol, 2019)。ウイルス感染下におけるGTPの時空間的な細胞内動態と感染ストレス応答との関係を定量的に評価し、感染ストレスに関与するGタンパク質のファインチューニング機構を明らかにすることをめざします。

For young researchers
筑波大学医学医療系感染生物学部門(川口研究室)では、インフルエンザウイルスやSARS-CoV-2をはじめとした呼吸器ウイルスの感染メカニズムや、ウイルスに対する宿主応答の分子基盤を明らかにする研究を行っています。生化学や細胞生物学に加え、モデルマウスを用いた感染病態解析や構造生物学的手法などを駆使して、ウイルスと宿主のダイナミックな相互作用を多角的に解析しています。感染症や炎症・免疫の分子メカニズムに興味を持ち、自らの手で未知を切り拓きたいという意欲ある学生・ポスドクを歓迎しています。研究室見学やご相談はいつでも受け付けていますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
GTP GEEKSでは生化学的、構造的な手法など様々なアプローチでGTP代謝研究に取り組んでいます。各ラボにおいて修士・博士課程学生(およびポスドク)を受け入れています。
GTP研究に興味がある方、修士博士課程への進学を考えている方はお気軽にContactよりお問い合わせください。
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